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2008年07月11日

企業の寿命




写真は目黒区の住宅街の一角です。最近家が取り壊され、庭木、庭石も取り払われ更地になりました。今まで四季折々に花々や実をつける木々が多々あるお屋敷だったのに残念です。電子部品会社の創業者の自宅で隣には以前設計と製作の小さな工場もありました。
戦後多くの小さな町工場が生まれました。また大企業も日本復興にむけて新しい産業の担い手として人を集め製造が始まり60年代にはめまぐるしい発展を遂げるにいたりました。
とりわけ日本電気はオープンな社風があり、中小企業と密接な連携をしながらいわゆる電電ファミリーの中核になり、それに伴って港、品川、大田、目黒のエリアにそれらの企業が工場を建て、同じ敷地に住まいもあわせ持ちました。事業の発展とともにかなりの人が郊外に工場を移しました。住宅地の真ん中にめっき工場が20年ほどまえまで操業し、その後宅急便の集荷場になり今では私立高校の体育館になっている例もあります。

さて前置きが長くなりましたが、この更地を見るにつけ“企業の寿命”について考えさせられます。確か30年がピーク時だと記憶しています。
早速インターネットで検索しましたらデータがありました。
日本経済新聞社が20年以上前に統計を採って分析していました。
(会社の寿命―盛者必衰の理 (新潮文庫) (文庫) 日経ビジネス (編集) )

確かに企業の寿命は30年と結論付けています。またその結果を2004年に改めて検証し依然としてその寿命30年説が生きていることを確認しています。

http://www.nikkei.co.jp/needs/analysis/04/a040922.html
http://www.nikkei.co.jp/needs/analysis/04/a040121_4.pdf

検証結果の表を次に引用しました。



 検証を担当された電子メディア局データ事業部 加藤岳彦氏によれば、


“高得点の3グループ(10年以下、10代、20代)に共通しているのは、高い収益性と成長力です。もっとも、年齢がすべてではありません。設立30年を過ぎた企業群について、総合評点の上位を見ると、1位の武田薬品工業(設立後79年)、5位のキヤノン(同66年)、6位の任天堂(同56年)、8位のトヨタ(同66年)など、10位のローム(同45年)など超のつく優良企業がひしめいています。トップ10のうち、7社は設立30年以上の企業です。トップ10入りする企業の多くは、収益性の高い事業への選択と集中やグローバルへの最適展開などを図っています。そうした自己変革を続けることが、設立30年を過ぎた後も、輝きを保つカギのようです”

 と分析され、次のように結論付けられています。


“「小粒でも、生きが良いのが、30年」というのが、優良企業となりうる最初のステージ。その後は、規模をさらに拡大しつつ、変革を続けて、以前の強さも維持していくのが、次に訪れるステージといえそうです。”


ベンチャーの経営者への大いなる指針ではないでしょうか。